年会費無料のカードしか使ってこなかった私が、アメックス・ゴールド・プリファードを選んだ理由
この記事の目次
みなさんは、クレジットカードに何を使っていますか。
私はこれまでずっと、年会費無料で1%還元の楽天カードと、三井住友カード ゴールド(NL)の2枚で生活してきました。クレジットカードに年会費を払うなんて、正直、考えたこともありませんでした。無料で十分に還元されるのに、わざわざお金を払う意味がわからなかったのです。
そんな私が、年会費39,600円のアメックス・ゴールド・プリファードを作りました。
この記事は、「年会費無料派」だった私が、なぜ年会費を払うカードを選んだのか。そして実際に使ってみて、その年会費を取り返せたのかどうかを、正直に並べた記録です。「ゴールドカードって、結局おトクなの?」と迷っている人の、判断材料になればと思います。
きっかけは、海外旅行の「まとまった決済」
転機は、海外旅行の計画でした。
航空券や宿の予約で、ふだんの生活費とは桁の違う、まとまった金額を一度に払うことになります。そのとき、ふと思いました。「どうせ同じ額を払うなら、何かいいカードはないだろうか」と。
日常の買い物なら、楽天カードと三井住友ゴールド(NL)で何も困っていません。1%還元は優秀ですし、年会費もかからない。でも「大きな決済を、旅行のタイミングで一度だけする」という場面は、いつもと事情が違います。ここで初めて、私は「年会費を払うカード」を本気で調べ始めました。
そうしてたどり着いたのが、アメックス・ゴールド・プリファードでした。
なぜ「年会費を払うカード」が、私の最適解になったのか
調べてわかったのは、年会費無料カードと年会費ありカードは、得意な場面が違う、ということです。
年会費無料カードは、日常の還元では本当に優秀です。けれど「旅行」という非日常では、無料カードにはない特典——空港ラウンジ、手荷物の無料宅配、レストランの優待——が、まとめて効いてきます。
そして何より、まとまった決済の予定があると、入会キャンペーンが大きく効きます。私の場合、ちょうど海外旅行という「大きな決済イベント」が目の前にありました。だったら、年会費を払っても、特典とキャンペーンで取り返せるのではないか。そう考えたのです。
「年会費=損」だと思い込んでいた私の見方は、ここで変わりました。年会費は、使う場面があるなら回収できる固定費。使う予定があるかどうかで、得にも損にもなる。それだけのことだったのです。
では実際に、取り返せたのか。まず、使った特典を一つずつ金額にしてみます。
実際に使った特典を、金額に置き換えてみた
私が使った特典を、「もしこのカードがなかったら、いくら払っていたか」に換算します。我が家は本会員カードと家族カード1枚(夫婦ふたり分)で使いました。為替は1ドル=155円(2026年6月の実勢)で計算しています。
| 使った特典 | 1つあたりの目安 | 私の概算 |
|---|---|---|
| プライオリティ・パス | 約5,400円(35米ドル) | 約22,000円 |
| 国内カードラウンジ | 1,100〜1,500円/人 | 約2,000円 |
| 手荷物の無料宅配 | 片道 約2,000〜2,500円/個 | 約9,000円 |
| 招待日和(1名分が無料) | 15,000円(仮の試算) | 15,000円 |
| 海外旅行保険 | 利用付帯・未使用 | 0円 |
| 特典の小計 | 約48,000円 |
特典だけで、約48,000円分。海外でほとんど使っていないのに、これだけで年会費39,600円を上回りました。
中身を、簡単に説明します。
- プライオリティ・パス(約22,000円):海外の乗り継ぎ空港のラウンジに入れる会員資格。年2回まで無料で、無料の家族カードにも同じ枠が付きます。ふたりが行き帰りに使い、ちょうど無料枠に収まりました(1回約5,400円相当)。上の写真のように、軽食とアルコールを含む飲み物で一息つけます。飲み放題でした(嬉しい)。
- 国内カードラウンジ(約2,000円):出発前に立ち寄れる、日本の空港のラウンジ。通常1人1,100〜1,500円ほどが無料に。
- 手荷物の無料宅配(約9,000円):スーツケースを自宅と空港のあいだで無料配送。往復で使え、家族カードの会員も対象。重い荷物を運ばずに済むのが、想像以上に快適でした。
- 招待日和(15,000円):対象レストランを2名以上で予約すると、コース1名分が無料。仮に1人15,000円のコースなら、これ一回で年会費の3分の1以上が返ってきます。
- 海外旅行保険(0円):今回は使わず。ただし「利用付帯」(旅行代金などをこのカードで払った場合に有効)なので、持っているだけでは補償されない点に注意してください。
入会キャンペーンが、いちばんの決め手だった
正直に言えば、私がこのカードに踏み切れた最大の理由は、入会キャンペーンでした。
私が確認した2026年6月時点では、入会後6ヶ月以内に合計100万円ほどを利用すると、入会ボーナスと通常ポイントを合わせて最大105,000ポイントがもらえる内容でした。海外旅行という大きな決済があったので、この「100万円」の条件は、無理なく届く見込みが立ちました。
このポイントの価値は、使い道で大きく変わります。
手堅く使うなら、1ポイント=約1円のキャッシュバックや支払いへの充当で、約10万円分になります。現金のように使うだけで、年会費の元はもう取れています。この先のマイルの話は「もっと欲張りたい人向け」なので、読み飛ばしてかまいません。
マイルが好きな人なら、もっと化けます。105,000ポイントはANAのマイルに等価で(1ポイントがそのまま1マイル)移せて、日本〜北米のビジネスクラス往復の特典航空券に交換できます。必要マイルは時期で変わりますが、ローシーズン100,000マイル・レギュラーシーズン105,000マイルと、ちょうど105,000マイルで収まる範囲です。有償で買えば往復50万円以上、時期によっては80万〜100万円相当の座席です。
ただし、マイルで使うなら知っておくべき注意が3つあります。
- 季節:足りないのはハイシーズン(お盆や年末年始などの繁忙期)だけ。北米ビジネスの往復は2025年の改定で165,000マイルに上がり、105,000マイルでは届きません。逆に、ロー・レギュラーシーズンなら105,000マイルで収まります。
- 時間:アメックスからANAへのマイル移行は年間40,000マイルが上限。105,000マイルを移すには約3年かかります(一度に全部は移せません)。マイルの有効期限は36ヶ月なので、計画的に。
- 固定費:等価でマイルに移すには、ANAコース(年5,500円の参加費)への登録が必要です。なお、ポイントの有効期限が無期限になる「メンバーシップ・リワード・プラス」(通常は年3,300円)は、ゴールド・プリファードには無料で付いています。
それでも、「現金として使っても約10万円、マイルにすれば使い方しだいでその数倍」。年会費39,600円を払う後押しとしては、十分すぎる動機でした。
なお、入会キャンペーンの内容は数週間〜数ヶ月単位で変わります。ここに書いたのは2026年6月時点で私が確認した内容なので、申し込む際は必ず公式サイトで最新の条件を確認してください。
海外では、アメックスをほとんど使わなかった
意外に思われるかもしれませんが、現地での買い物や食事の支払いに、アメックスはほとんど使いませんでした。理由は、外貨決済の手数料です。
いま、海外でクレジットカードを使うと、どのカードでも事務手数料が上乗せされます。しかもここ1〜2年で、各社が軒並み値上げしました。アメックスは2025年8月に2.0%から3.5%へ。私がふだん使う三井住友カードや楽天カードも、2025年に3.63%まで上がっています。つまり、海外でクレカを切ると、3.5%前後が自動的に乗る時代になったのです。
そこで現地で使ったのが、IDARE(イデア)という、海外手数料がかからないチャージ式の決済サービスでした。自分のクレジットカードからお金をチャージして使う、Visaのプリペイドのようなものです。
- 海外事務手数料が0%。Visaの為替レートがそのまま使えます。
- アメックスからチャージできる。アメックスの資金で、手数料ゼロのVisa決済ができる形です。
- アメックスからのチャージは、入会キャンペーンの利用額にもカウントされました。
ただし、ここは大事な注意があります。IDAREは2026年7月15日から、残高に応じたランク制に変わります。 海外事務手数料0%が続くのは、月間平均残高70万円以上の最上位ランクだけ。それ未満は1.0〜3.0%がかかります。私が使ったのは一律0%だった時期の話なので、これから使う人は最新の条件を必ず確認してください。
それともう一つ。アメックスからプリペイドへのチャージには、通常のポイント(1%)は付きません。あくまで「外貨手数料の回避」と「キャンペーンの利用額づくり」のための使い方です。こうした条件もたびたび改定されるので、過信は禁物です。
正直に言うと、向かない人もいる
ここまで良い面を書いてきましたが、このカードは誰にでもおすすめできるものではありません。
- 空港をほとんど使わない人:ラウンジも手荷物宅配も、旅行や出張があってこそ価値が出ます。飛行機に乗らない年は、年会費の回収が一気に難しくなります。
- 外食をしない人:招待日和は強力ですが、「2名以上で少し高めのコースを食べる」習慣がないと、この15,000円は浮きません。
- 大きな決済の予定がない人:入会キャンペーンも、年200万円で取れるホテル無料宿泊も、まとまった決済があってこそ。日常の買い物だけなら、年会費無料カードのほうが身軽です。
私自身、ふだんの生活費は今も楽天カードと三井住友ゴールド(NL)です。考え方が180度変わったわけではありません。ただ、「旅行という大きな決済のタイミングだけ、年会費カードを足す」。この入り方が、私には一番しっくりきました。
迷っている人向けに、私なりの結論を3つだけ。
- 近いうちに旅行や大きな決済の予定がある人:作る価値ありです。特典とキャンペーンで、年会費は十分取り返せます。
- マイルに詳しくない人:それでも大丈夫。ポイントを現金のように使うだけで約10万円分。難しいマイルは、無理にやらなくてかまいません。
- 今年は飛行機に乗らない人:見送りでいいと思います。年会費無料のカードのほうが、身軽です。
結局、ゴールドカードが得かどうかは、自分の生活でその特典を使う場面があるかどうかで決まります。私の答えは、「大きな決済の予定があるなら、年会費を払う価値はある」。ただ、それだけのことでした。
ふく郎のまとめ
- ふだんは年会費無料の楽天カードと三井住友ゴールド(NL)で十分。その考えは今も変わらない。
- でも海外旅行という「大きな決済」のタイミングで、年会費を払うアメックス・ゴールド・プリファードを選んだ。
- 特典だけで約48,000円分(1ドル155円換算)。これだけで年会費39,600円を上回った。
- 最大の決め手は入会キャンペーン。最大105,000ポイントは、現金なら約10万円、ANAマイルなら北米ビジネス往復(50万円以上)にもなりうる。ただし移行は年4万マイル上限で約3年、ANAコースの参加費も年5,500円(メンバーシップ・リワード・プラスは無料付帯)。
- 現地の決済はIDARE(当時は海外手数料0%)。ただし2026年7月15日からは残高70万円以上のみ0%に。クレカは各社3.5%前後まで値上げ済み。すべて2026年6月時点・公式で要確認。
本記事は2026年6月時点の情報をもとにした、ふく郎個人の利用体験です。年会費・特典・入会キャンペーン・為替レート・各社の海外事務手数料、IDAREのランク制度やアメックスのチャージ・ポイントの扱いは、いずれも改定で変わります。海外旅行保険は利用付帯(旅行代金等を当カードで決済した場合に適用)です。マイルの価値は交換時期・座席状況で大きく変動します。申し込みや交換の判断は、必ず公式サイトで最新の条件を確認したうえで、ご自身で行ってください。本記事は特定の金融商品の勧誘を目的とするものではありません。
代々続く家業を継いだ40代半ばの現役経営者。近年中に事業を第三者へ譲り、FIREを目指す。 サラリーマンとは違う「経営者視点」のお金の話を、個人資産の実数値を公開しながら発信中。
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